民泊市場はこれからが本番?
2025年インバウンド回復と
「地方・郊外」の可能性を専門家が解説
「民泊ブームは終わった」という認識は間違いです。2025年の市場データが示す、新しい成長期のチャンスとは?
「民泊ブームは終わった」は本当か?
「東京五輪も終わり、民泊の話題も下火になった…」そんなイメージはありませんか?
いいえ、むしろ本当のチャンスはこれからです。
2025年の民泊市場は、かつての無法地帯だったブーム期とは全く異なる、質の高い成長期に突入しています。最新のデータが示すのは、インバウンド需要の劇的な回復と、旅行者の価値観の根本的な変化です。
2025年1-3月期の驚異的な数字
- 訪日外客数:1,053万人(前年同期比23.1%増)
- 中国市場回復:62.9%増と大幅な伸び
- 四半期として初の1,000万人超えを達成
なぜ今「これからが本番」なのか?
民泊市場を後押しする3つのメガトレンド
1 【円安】記録的な円安がもたらす圧倒的な割安感
2024年から継続する円安により、外国人旅行者にとって日本の宿泊、食事、体験のすべてが「お得」な状況が続いています。特に宿泊費を抑えられる民泊は、この恩恵を最も受ける宿泊形態の一つです。
💰 実際の影響:2024年のインバウンド消費額は8兆円を突破し、過去最高を記録
2 【ビザ緩和】新たな国からの旅行者が急増
2024年12月に発表された中国人向け訪日ビザの大幅緩和措置(10年有効の観光ビザ新設など)により、これまで訪日が難しかった中間層の旅行者が急増しています。東南アジア諸国のビザ要件緩和も相まって、新たな顧客層が生まれています。
🛂 中国市場:2025年1-3月期で前年同期比62.9%増と劇的な回復を示す
3 【LCC拡大】地方空港がインバウンドの新たな玄関口に
成田・羽田だけでなく、茨城空港をはじめとする地方空港へのLCC国際線が拡大しています。これにより、旅行者が東京を経由せず、直接地方へアクセスする流れが加速しています。
✈️ 茨城空港:2024年度旅客数77.6万人で過去最高を記録(前年度比3.7%増)
旅行者の”本音”の変化:「都会で泊まる」から「地方で暮らす」へ
インバウンド旅行者の価値観が「都心一極集中」から「地方・郊外志向」へと大きくシフトしています。この変化の背景には、3つの重要な要因があります。
リピーターの増加
東京・大阪などを経験済みのリピーターが、よりディープな日本文化を求めて地方へ。「観光地巡り」から「文化体験」へのニーズ転換が顕著です。
「体験(コト消費)」への渇望
有名観光地を巡るだけでなく、その土地ならではの自然、文化、食、人々との交流を体験したいというニーズが主流に。これは地方・郊外の独壇場です。
オーバーツーリズムからの回避
都心の混雑や宿泊費高騰を避け、静かで快適な環境を求める旅行者が増加。政府も地方分散を推進しており、追い風となっています。
🌍 グローバルトレンドとの合致
この「地方・郊外志向」は、世界的な「アンダーツーリズム」「持続可能な観光」のトレンドとも一致しており、長期的な成長が期待できる分野です。
【2025年注目】関東で「新しい需要」が生まれているエリア
上記のトレンドを踏まえ、今まさに需要が伸びている、あるいはこれから伸びる可能性を秘めたエリアを具体的にご紹介します。
① 伝統と自然の再評価【栃木(日光)・群馬(草津)】
なぜ今注目されているのか?
- 本物の日本文化(温泉・伝統建築)を求める欧米豪富裕層に人気再燃
- 長期滞在者(1週間以上)の増加により、ホテルより民泊が選ばれる傾向
- 四季折々の自然体験が、リピート需要を生み出している
📊 実際のデータ
栃木県日光市周辺:民泊施設利用客の9割が外国人
空き家を民泊に改装する事例が5年前の3倍以上に増加
② 都心から一番近い非日常【千葉(房総)・埼玉(秩父)】
なぜ今注目されているのか?
- 国内のワーケーション需要が急拡大(コロナ後の働き方変化)
- アクティブ層(サーフィン、サイクリング、グランピング)の聖地化
- 都心住民の「週末リトリート」需要で平日・週末問わず稼働
🎯 新しいトレンド
房総:グランピング施設と連携した民泊が人気
秩父:2022年オープンのグランピング施設が好調
③ 空港を起点としたニッチ需要【茨城(つくば・霞ヶ浦)】
なぜ今注目されているのか?
- 茨城空港LCC利用者のゲートウェイ機能(2024年度過去最高77.6万人)
- 「つくば霞ヶ浦りんりんロード」がナショナルサイクルルートに指定
- 特定の趣味を持つインバウンドに刺さる「目的泊」の拠点として機能
🚴♂️ サイクルツーリズム
サイクリング専門の民泊需要が急成長
海外のサイクリスト向けプロモーションも本格化
まとめ:民泊2.0時代の幕開け。チャンスは「地方」にあり
🎯 民泊市場の新たな成熟
民泊市場は、「場所さえあれば儲かる」時代から、
「明確なコンセプトとエリア戦略を持つ人が成功する」時代へと成熟しました。
都心部の現状
- • 競争が激化し、差別化が困難
- • 物件取得コストが高騰
- • 大手資本との競争が激しい
- • 規制が厳しく、新規参入のハードル上昇
地方・郊外の可能性
- • まだ掘り起こされていない大きなチャンス
- • 物件取得・改装コストが抑えられる
- • 地域との連携で独自性を創出可能
- • 「オンリーワンの宿」を作れる環境
🌟 今こそ、地方・郊外民泊参入の絶好のタイミング
インバウンド回復の追い風、政府の地方分散政策、そして旅行者の価値観変化。
これらすべてが地方・郊外の民泊事業を後押ししています。
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